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今日は『黒河を越えて』・・・・。
『赤い釘』
美しく強いヴァレリアを追いかけてたどり着いた森林に現れる太古の恐竜。
恐竜の後ろには大きな緑の玉石で作られた神殿。
神殿内部で繰り広げられる同族同士のおぞましい殺し合い。
災いの王女に追い込まれるヴァレリアとコナン。
最後の最後に深まる遺跡の謎。
人知を超える出来事に、正面から挑むコナン。
コナンの純粋な頑強さと、人間の愚かさと文明の儚さのコントラスト
が見事に浮き彫りになる短編でした。
ヴァレリアはコナン級のスーパーヒロインでしたが、
この作品はいつもより暗いので、バランスを取ったのかもしれません。
『古代王国の秘宝』
ケシャンにある古代都市アルクメーノンの宮殿に隠された
伝説の秘宝『グワールルの歯』。
トゥラン国の財宝をも上回るという秘宝をめぐり、
ケシャンの高層、近隣国の怪しげな使者トゥトメクリ、
そして仕官を理由に秘宝を狙うコナンとの間で争奪戦が始まる。
インディージョーンズのような古代宮殿を舞台に繰り広げられる騙しあい。
遺跡の場所を巡る探りあい、
太古から遺跡を守り続ける伝説の高僧。
にしえより伝わる生ける王女の伝説。
秘宝・遺跡とくればもちろん美女。
今回のムリエラもあれこれ重要な役割をやらされてしまう。
次第に明らかになる黒幕、生き続ける王女の秘密、そして恐るべき歴史。
秘宝をもつものに襲い掛かる人知を超えた敵。
最後にコナンに迫られる、究極の選択。
ビジュアルな文章とテンポのいいスピード、
お約束のヒーロー者の展開ながら、大自然と人間の文明の攻防の狭間で
予期せぬものたちと生き残りをかけて戦い続けるシンプルなストーリ。
今回はちょっと暗くて不気味ですが。
ムリエラとの最初と最後のやり取りが気持ちいい程ストレート。
『おれは元来、女の体を見忘れない男だ』
『おまえみたいな○○なら、立派に役に立つ』
まあ、この辺でバランスとってますね。
今でも十分楽しめます。
『黒河を越えて』
白人の国アキロニアとクシュ人の住むジャングルの国境地帯での戦争の話。
ピクト人を束ね襲い掛かる魔術師に先々で先手を打たれ、士気の下がるアキロニア陣営。
コナンが先等に立ち、大規模な戦いが始まる前に魔術師を倒そうとするが、
つかまってしまい、敵の大部隊は動き出してしまう。
早く脱出して砦に知らせなければ皆殺しになる。
あせるコナン、圧倒的なクシュの軍勢。
美女は出てきませんが、コナン対魔術師の他、
不気味な謎の力を使うピクト人対アキロニアの人間との戦いが見ものです。
勝利の女神はクシュ、アキロニアどちらに微笑むのか、
コナンか、魔術師か、文明社会か、蛮族か?
最後にアキロニアの男がつぶやく一言が印象的。
『野蛮な状態こそ人間本来の姿だ』
常に題材となっている『文明対野蛮』というテーマを深く掘り下げた作品。
読み終わって、『人間本来の姿』について考えたくなる作品でした。